[『月刊住職』 2026年2月号より転載]

瑩山紹瑾『伝光録』全訳注 木村清孝著 佼成出版社 4620円
曹洞宗第四祖瑩山紹瑾の主著で釈迦牟尼仏から自身の師懐奘まで53人を解説した『伝光録』を現存最古のテキストから現代語訳に注釈を付す。著者による道元主著の訳注に続く全文訳。



新装版 梵字手帖 徳山暉純著 日貿出版社 1980円
諸尊の梵名の一文字をあてた種字、十三仏の真言と意訳、悉曇五十字門、五十音図、石刻梵字の字形などを図版と共に解説。1976年刊行書の復刊。



即身仏とは何か その思想と岩手との関係より 中村安宏 ・鹿野朱里著 東洋書院 2970円
鉄門海、鉄竜海ら湯殿山の即身仏について文献資料と石碑や言い伝えなどの調査資料をもとに分析し、その思想的・政治的・社会的な性格を解明する。



日本仏教のこころ 渡辺照宏著 筑摩書房 1430円
日本仏教の特徴を原初形態からの変貌などより考察。浄土の信仰や戒律の問題などを原典研究者としての視点で論述する。1967年刊行書の文庫化。



なぜ鬼は虎皮のパンツをはくのか 石井公成著 法藏館 1650円
仏教にまつわる逸話や裏話を仏教学者が深掘り。表題作ほか「地獄に堕ちたお釈迦様」「ペット供養は唐代からあった」「寺をてらと呼ぶ理由」など31の蘊蓄に繋がりをもたせて語る。



欲望の仏教史 鵜飼秀徳著 SBクリエイティブ 1100円
道鏡寵愛、南都焼討、一向一揆、女犯男色、廃仏毀釈……仏教が人間の欲望と結びついた闇の側面を見つめることで日本仏教のあり方を問う。著者はジャーナリストの浄土宗住職。新書判。



比叡山 景山春樹著 講談社 1430円
天台宗総本山の延暦寺を擁する比叡山を解説。地元育ちの仏教美術学者が道案内をするようにその歴史、地理、伽藍、宝物、関係人物など幅広い角度から紹介。1975年刊行書の文庫化。



降っても晴れても 長倉伯博著 本願寺出版社 1760円
人間関係、私自身、いのち・お墓・終活の3テーマで51人からのお悩み相談に回答。医師の浄土真宗本願寺派住職が相手に共感し、あなたは一人ではないという立場を根底に助言する。



「当たり前」をゆさぶる親鸞 服部進治著 同時代社 2640円
「『非僧非俗』を生きる」を副題として戦争や差別などの理不尽に抗うために親鸞の教えを見つめ直す。著者は高校教員を経て浄土真宗本願寺派で得度。



入門講義 アニミズム 奥野克巳著 平凡社 1100円
動植物から人工物まで万物に魂が宿るとするアニミズムは、人間中心主義の限界を超える世界観だと、人類学者がアニメやゲームを例に解説。新書判。



ビジネスとしての宗教 ポール・シーブライト著 東洋経済新報社 3960円
宗教はなぜ人を引きつけるか、社会や政治の場でどのように使われているかを経済学者が考察する。黒輪篤嗣訳。



日本政治と宗教団体 蔵前勝久・中北浩爾著 朝日新聞出版 1100円
政治と宗教の関係について、創価学会、旧統一教会、日本会議、立正佼成会の歴史を振り返り、宗教票や政治資金、政策などの歴史的変遷を検証する。



新装版 まじないの文化史 河出書房新社 1980円
呪詛の事例を紹介し実際に用いられた呪符などを写真で掲載する。2016年に新潟県立歴史博物館で開催された展覧会の図録に書き下ろしを加える。



春夏秋冬の年中行事 新谷尚紀著 吉川弘文館 2640円
四季のめぐりの中に伝えられている行事の歴史と民俗を解説。節分、彼岸、卯月八日など全国にわたり暮らしに息づく伝統としきたりの事例を紹介する。



茶人 豊臣秀吉 矢部良明著 KADOKAWA 1540円
天下人の秀吉は仏教とも縁の深い茶の湯の展開を方向付けた茶人でもあった。利休提唱の創作を発展させ遊戯をたのしむ姿を研究者が紹介。文庫判。



あの人の死にかた 宮崎正弘著 ビジネス社 1760円
国際政治評論家の著者が接してきた36人の著名人がいかに生き、亡くなったかを回顧する。安部譲二、岡潔、竹村健一、長嶋茂雄、三島由紀夫ほか。



白鷺立つ 住田祐著 文藝春秋 1760円
江戸時代に比叡山で千日回峰行に挑む僧侶師弟の歴史小説。荒行を成し遂げようとする彼らが抱える秘密とは何か。松本清張賞受賞の著者デビュー作。



神さまや鬼とのふしぎな話 小澤俊夫監修 岩波書店 2970円
「語り聞かせたい日本の昔ばなし」シリーズ3冊目。「桃太郎」「かさじぞう」「大仏さんの食いにげ」ほか神仏、鬼、天狗、天女らが登場する91話収録。





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