[『月刊住職』 2023年12月号より転載]

インド哲学入門 ロイ・W・ペレット著 ミネルヴァ書房 3850円
インドの諸思想を価値・知識・推論・言葉・世界・自我・究極的存在という7つのトピックで解説。ヴェーダから仏教、ジャイナ教、六派哲学などを西洋との比較も交えて整理する。加藤隆宏訳。



釈尊のご生涯をたずねて 森政弘編著 佼成出版社 2970円
ロボット工学者が善財童子よろしく仏教学者らに釈尊の生涯と思想について教えを請う。対談相手は1970年代当時の中村元、増谷文雄、平川彰、宮坂宥勝、奈良康明ら14人の碩学。



幸せをまねく祈り 古川真照著 あうん社 1540円
真言宗御室派住職が専門誌に連載する「祐照寺奮闘記」を再編集。著者自身の活動を中心に、仏教の考え方を中学生などでも分かるような文章で綴る。



親鸞 笠原一男著 吉川弘文館 2420円
歴史学者による浄土真宗宗祖親鸞の伝記。1973年刊行書の再刊。激動の世でどう行動し思索したのかを、社会経済史研究の成果をもとに推察する。



住職必携 真宗大谷派儀式作法 大谷制以知著 法藏館 2860円
法要の式次第や調声の作法など僧侶として必要な知識を図版入りで説明するマニュアル集。真宗大谷派専用ではあるが、着物季節表や寺院での葬儀式の流れなど宗派を超えて参考になる。



現代語訳 無門関 禅問答四十八章 魚返善雄訳 KADOKAWA 990円
主に臨済宗で用いられる公案集を中国文学研究者が口語体を意識して現代語訳。原文と訓読文も付す。2013年刊行書を文庫化。巻末で中村元が仏教史における禅語録の位置付けを解説。



華厳という見方 玄侑宗久著 ケイオス出版 1595円
芥川賞作家の臨済宗妙心寺派住職による華厳思想をテーマとした最近の講演4本を再編集。「重々無尽の縁起」などの考え方を昨今のニュースや身近な話題に引き寄せてやさしく解説する。



泥の菩薩 増補新版 大菅俊幸著 明石書店 2750円
曹洞宗住職でシャンティ国際ボランティア会を創設した有馬実成の伝記。仏教NGO開拓者の素顔を描く。2006年刊行後に判明した事実と写真を増補し版元を変えて再刊。島薗進解説。



はじめての比較宗教学 根無一信著 名古屋外国語大学出版会 2200円
高校生でも読める宗教学の入門書。『なぜ「今日はツイている」のか』を副題に、「おじょうど」の話から、神概念、死生観、宗教的実践などを解説。



死生観を問う 島薗進著 朝日新聞出版 1870円
詩歌や物語や生活文化から死生観の表現を拾い上げ、現代人の生き方を問い直す手がかりとする。紀貫之、西行、一茶、金子みすゞ、折口信夫らを紹介。



創造論者vs.無神論者 岡本亮輔著 講談社 1980円
欧米でここ百年の間に激化した宗教と科学の論争を振り返る。実際の裁判や公開討論を再現しながら宗教に信仰は必要かという根本的な問題を提起。



アジアの仏教建築 中川武編著 丸善出版 3960円
建築学者ら10人がアジア諸国の代表的な仏教寺院を取り挙げてその建築の特徴を論じる。ボロブドゥール、バイヨン、五台山、仏国寺、大報恩寺など。



だから知ってほしい「宗教2世」問題 筑摩書房 1980円
特定の信仰のもとで育った子供世代が抱える問題を研究者や弁護士らが論じ、当事者40人の声も掲載。編著者は塚田穂高・鈴木エイト・藤倉善郎。



宗教が変えた世界史 祝田秀全監修 朝日新聞出版 1760円
宗教が関わる歴史の転換点を見開きで図解。アショーカ王治世、仏教中国伝来、十字軍遠征、イスラエル国建国などの出来事が広く与えた影響を示す。



まっぷる 旅でめぐる法然上人 昭文社 1320円
旅行ガイドシリーズの特別版。法然ゆかりの十大寺院の境内案内と周辺散歩、若手僧侶やユニークな寺院の紹介などを通じて浄土宗の今の姿を伝える。



雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々 稲垣栄洋著 小学館 1540円
命をめぐるエッセイで知られる植物学者が教え子との日常風景を小説仕立てで綴る。生物に関する知識も満載。



快慶作品集 佐々木香輔著 東京美術 3520円
鎌倉時代の仏師快慶の現存する主要作品を網羅する写真集。光の強い陰影で造形の魅力を引き出す。三尺阿弥陀を同比率で並べるなど資料価値も高い。



岩波 仏教辞典 第三版 岩波書店 9900円
1989年に刊行した仏教のコンパクトな辞書の最新版。全項目を見直して最新の研究成果を加え、近現代を中心に約200項目を増補。中村元ほか編。





Copyright (C) 2006-2023 kohzansha. All Rights Reserved.