[『月刊住職』 2023年1月号より転載]

日本仏教の近代化と現代の宗教観・生死観 佐々木馨著 山喜房佛書林 3850円
日本史研究者が講義の受講生を対象としたアンケートなどを元に現代人の宗教意識を考察。前半では明治以降に諸宗教がどう受容されたかを通観する。



占領改革と宗教 中野毅ほか編著 専修大学出版局 6600円
先の大戦で米英ソ豪の連合国側がアジア諸国に対しどのような宗教政策をとったかを各地域の専門家が論じる。続いて南西諸島と日本の占領地の戦後処理を宗教という観点から考察する。



般若経 空の世界 梶山雄一著 講談社 1012円
世界に固定した実体は存在しないという空思想を説く「般若経」の成立と内容を解説。仏教思想史における同経の位置付けを明らかにする。文庫判。



寺、再起動 「ゾンビ寺」からの脱出! 星野哲著 法藏館 1430円
数多くの住職を取材してきた研究者が寺院を取り巻く状況を分析し今後の可能性を展望。グリーフケアや看仏連携、ユニークなイベントなど前向きな突破口を具体的な実例をもとに示す。



親鸞伝の史実と伝承 草野顕之著 法藏館 2090円
親鸞没後に生まれた覚如の著作「御伝鈔」の逸話には事実といえない点もある。真宗史研究者が後世の伝承を史実に照らし、親鸞伝の見直しを試みる。



励ます禅語 金嶽宗信著 東洋経済新報社 1650円
「寒松千載色」「八風吹不動」など茶席の掛け軸に書かれる禅語49句を臨済宗大徳寺派住職が解説。辞書的な語釈のみならず著者自身の受けとめ方を修行中の体験談などを交えて綴る。



禅の知恵に学ぶ 山川宗玄著 NHK出版 1650円
臨済宗妙心寺派住職が禅堂の日常生活を語る中で仏教の智慧を示す。「宗教のきほん」シリーズの1冊で、テレビ「こころの時代」テキストを再構成。



悩みは消える! 横田南嶺著 ビジネス社 1760円
「自分に自信が持てません」「人間として正しい生き方とは」など仕事や人間関係に疲れた人に、臨済宗円覚寺派管長が禅の教えに基づいてアドバイス。自身の死生観も率直に語った聞き書き。



『無門関』全48則 野村春眠著 佼成出版社 2200円
禅の公案集『無門関』の原文と書き下しを現代語訳した上で解説。黄檗宗で出家ののち還俗した著者が自身や出会った人のエピソードを交え読み解く。



中世曹洞宗の地域展開と輪住制 遠藤廣昭著 吉川弘文館 15400円
曹洞宗が15~16世紀に関東甲信越地方でどう受容されたかを日本史学者が事例を挙げ考察。後半は交代しながら寺院を護持する輪住制を分析する。



職人の日々は禅 阿部孝嗣著 開山堂出版 1980円
副題は「道元の心を今に継いできたのは職人」。曹洞宗の機関誌で連載を持つ編集者が、職人の世界を支えてきた仕事に対する意識とは何かを綴る。



日蓮誕生 いま甦る実像と闘争 江間浩人著 論創社 2420円
漁民か役人の子とされる日蓮がなぜ流罪に遭ったのか。門弟との関係や父母について分析し出生の謎を解く論考。在野研究者による日蓮から見た鎌倉史。



日本喪服文化史 増田美子著 東京堂出版 8580円
服装史研究者が葬送儀礼に伴う死装束と喪服の変遷を縄文時代から近現代まで歴史順に解説。附論として「幽霊はなぜ額に三角をつけるのか」も収録。



日本のまじなひ 水野正好著 高志書院 2750円
古代から中世に広まったおまじないについて、発掘品や文献をもとに解説する入門書。感染症や戦争、自然災害を逃れたいと願う人々の心根に迫る。



日本の仏様ご利益事典 塩入法道監修 神宮館 1650円
仏像43尊を金運・良縁・健康・商売繁盛・学業成就・厄除け・子宝などのご利益別に紹介。諸尊は親しみやすいカラーイラストで描き特徴を解説。



良寛字典 新装第二版 駒井鵞静編著 雄山閣 4400円
良寛のすべての真蹟を漢字・かな・カタカナ・連綿に分類し同じ字を集めて収録。根強い人気の良寛の書が読み書きできるようになる労作の改装再刊。



梵字のきほん 橋本秀範監修 メイツ出版 1892円
梵字の歴史など基礎知識に始まり、悉曇十八章の実践的な書法、諸尊の種子に真言とご利益を紹介する。オールカラー。監修者は真言宗智山派僧侶。



東京国立博物館 150年のあゆみ 吉川弘文館 1760円
明治5年に博覧会の開催を機に誕生した東京・上野の東京国立博物館の歴史を振り返るビジュアル本。初期の外観や収蔵品などを貴重な写真で紹介。





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