10月号画像
A5判・190頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化勲章受章者)
2022年10月号の主な内容 (Vol.579)

[今月号の特集]

統一教会の反社会的宗教マインドコントロールか!? 住職の対応
連日メディアを賑わす旧統一教会事件。問題は今に始まったことでないのは、周知のとおり。もしその悩める檀家や家族が相談に来たらどうするか。カルト問題に取り組んできた住職たちに対応を取材した。



宗教法人の設立や変更は所轄庁のどんな基準で認証されるのか
統一教会の名称を文化庁が変更認証したことが問題になっている。今年1月には文科大臣は岩手県にある団体が訴えた不認証審査請求に対し棄却の判決も下している。が、そもそも認証とは何なのか。どんな基準があるのか。




緊急特別編(2)現代日本の宗教最前線
「多くの被害者をもたらす統一教会に日本の政治家が取り入った真相」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)

安倍元首相殺害事件以来、時が経つほどに、統一教会と日本の自民党議員の癒着ぶりが白日の下となり、誰もが唖然、困惑というほかはない。この教団の研究者である筆者には、宗教不信になりかねない社会問題があるというのだ。
 既刊好評 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教葬儀レス社会――人生百年の生老病死』(定価2,530円)が大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



葬送の習俗が揺らいでいる深層にあるもの〔37〕…山田慎也(国立歴史民俗博物館副館長)
「吉田茂元首相の国葬のやり方で分かる自衛隊の役割」

安倍元首相の国葬が国を分けるほどの論議を招いたが、これまで戦後唯一であった吉田茂元首相の国葬はどうだったのか記録を見ると、意外な事実が分かったと筆者はいう。その第一が儀仗隊すなわち自衛隊のかかわりである。



本堂建設中は課税するとの行政判断を覆した重要判決の全容
「本堂建て替え中は建物のない土地なので固定資産税を課す」と当局に言われても諦めてはいけない。市を相手に処分取り消しを求めて勝訴した裁判があるからだ。その判決に学ぶ。



寺院に関わる「ふるさと納税」返礼品の総覧と今後の懸念
年々隆盛の一途をたどるふるさと納税。その目的より返礼品に目が行く傾向もあるが、実は寺院に関わる返礼品がかなりあるのだ。修行体験や墓参代行、祈祷済みお札などが返礼になる例を紹介し、今後の留意点も取材した。



無住職でも無檀家でもお寺はそこにあるだけで価値がある実証
お寺の解散や吸収合併は年々増加傾向にある。だが、本当に解散してもいいものだろうか。いま危機にあるとしても、そのうち宗門の誰かが隆盛させるかもしれないし、お寺には未来に繋ぐべき人々の想いが蓄積されているからだ。解散危機から脱した寺院と今まさに窮地にある寺院を取材した。



寺院提唱の自宅墓制や月払い納骨がお寺によき新たな弔い方となりえるのか
樹木葬や機械式納骨堂、散骨、さらには宇宙葬など、遺骨をめぐる方法がまさに多様化の時代にある。理由は何事も個別化のせいだが、これに対してお寺はどうすればいいかと住職が考えた一つに「自宅内にお墓を作ろう」という提案がある。一方でサブスク型のお墓も始まっている。お寺のためになるものなのだろうか。



お寺も知っておきたい「エンバーミング」が年々増加している訳
遺体を消毒・殺菌し、防腐剤を注入して腐敗を防ぎ、修復処置によって生前の安らかな表情を取り戻す「エンバーミング」。保冷庫を使わずに遺体を50日間も保全可能という。施術件数はこの10年で実に2倍以上に急増しているというが、いったいなぜなのか。



住職ルポ 檀家4軒の古刹に晋山したドイツとのハーフ住職が奮迅の新規寺門改造
母は日本人、父はドイツ人のドイツ育ちの青年が、自らを活かす道と定めたのは禅僧になることだった。神奈川県小田原市の臨済宗大徳寺派寺院の住職がその人。古刹を新たな布教の場として猛発信している。
 第3弾の新刊発売! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化した第3弾『みんなを元気にする10人の住職』(定価2,200円)を刊行しました。トレイルランニングで過疎のお寺を輝かせる住職、ベッドサイドで30年患者を看取り続ける住職、お寺に心理相談室を開き人々の悩みに寄り添い続ける住職など、地域に根ざして活動する10カ寺のものすごく元気が出る実践集です。 <詳細を見る>

 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(定価2,200円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>

 第2弾も大好評! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第2弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(定価2,200円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>



お寺だからこそできる認知症介護者ケアの実際
患者本人も介護する家族も辛い認知症。そんな介護者のケアのためにお寺ができることがあるという高齢者医療の専門医がいる。それはなぜなのか。自坊で介護者カフェを開く住職にも取材した。



新連載 厳しい経済環境下で寺院を守るための失敗できない財務管理と上手な資産運用法基礎編〔1〕…塚嵜智志(野村證券株式会社金融公共公益法人部法人ソリューション課課長)



誌上講座・みんなに喜ばれる今からの寺院ラボ〔46〕…遠藤卓也(『未来の住職塾』講師)
「寺に来てもらいそれがコミュニティになる」 対論…髙島正哲(兵庫県・黄檗宗雲松寺住職)
松本紹圭のテンプルゼミ(32)「ダボス会議もロシア侵攻の暗い影が」

 新刊発売! 
 この連載を元にした単行本『みんなに喜ばれるお寺33実践集―これからの寺院コンセプト』(定価2,530円)を出版しました! コロナ禍の今、お寺はいかにすればいいかと憂慮する住職が増えています。未来にもつなぐために奮闘し、現状を好転させた全国各宗派33カ寺の奮闘に学ぶ実践集です。 <詳細を見る>



人は死んだらどこへ行けばいいのか(24)
「寺院の奥の院が隆盛した時代と荒廃した時代で何が変わったのか」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

日本各地の古刹の多くには今まではあまり人が訪れることのない奥の院がある。東北の古刹、黒石寺にも裏山の頂にそれがあるけれども、その姿は見る影もないほどの状態なのだ。興隆した時代から現代に至るまでに何があったのか。
 好評発売中! 
 東北大学大学院・佐藤弘夫教授の本誌連載の単行本『人は死んだらどこへ行けばいいのか――現代の彼岸を歩く』(定価2,420円)がたちまち大好評です。人は死ねば消えてなくなるとした民族は存在しない。だが今、お墓を捨てる日本人が増えたのはなぜか。日本思想史の泰斗が列島の霊場多数を踏査した圧倒的結論とは?古代から今日に至る「他界観」激変史年表も必見。 <詳細を見る>



連載 住職にも知ってもらいたい在宅医療とその実際(5)…高砂裕子(全国訪問看護事業協会副会長)
「在宅で介護保険を利用する際の手順と負担額」

在宅療養について40歳から介護保険が利用できる。もちろん行政の認定が必要だが、利用できる内容も、年齢により負担すべき料金も異なる。



最重要課題連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(31)…川又俊則(鈴鹿大学学長/宗教社会学者)
公私とも職を離れても、そこからまだ数十年を生きなければならなくなった時代。がんに罹っても医療の進歩で10年生存率が現実化しつつあるだけに、第二の人生が誰にも問われるようになった。ここで重要なキーワードは「余暇」だという。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)〔75〕
「じつは小生、高校時代に統一教会の合宿に参加したことがあるのだが……」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




連載[寺院・住職に直言・提言する]
杉本博司 (写真家/美術家/建築家) … 「私の遺偈」
さとう宗幸 (歌手・俳優) … 「平和と安寧を祈る日」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、定価2,530円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した、気鋭の宗教学者・吉田尚文による第一級研究書『五井昌久の思想と生涯――現代の彼岸を歩く』(定価4,180円)が好評発売中です。富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは一体何か。 <詳細を見る>



四苦八苦に応える臨床仏教ケアスタディ〔24 -最終回-〕…谷山洋三(東北大学大学院教授、真宗大谷派僧侶)
「僧侶にとって相談活動の大半となる『傾聴』を行う際の基本的態度」

人生や宗教上の相談を受けるのが僧侶の役割の一つといえるかもしれない。が、相談活動に関して僧侶が習熟しているとは限らないし、教育もされていない場合がある。そこで、相談を受ける際の基本「傾聴」だけは知っておきたい。



初めての人に仏教を説くために最新版仏教文化基礎講座〔138〕
「悪魔によって自らの身体や国の統治に執著が湧いた釈尊はいかに」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 既刊大好評! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第1~4巻が好評発売中です(ともに定価2,640円)。
<第1巻の詳細> <第2巻の詳細> <第3巻の詳細> <第4巻の詳細>



[今月のグラビア]
この秋はお寺に花(菊)を見に行こう



[ショートルポ]
●世界遺産総本山門前にホテル計画ゆれる賛否――真言宗御室派総本山仁和寺も巻き込む市民運動の混迷
●あってならぬ罪と信頼される副住職ギャップ――臨済宗建長寺派寺院の副住職による児童買春容疑で実名報道禍
●金融商品でも利益より社会貢献の訳もある!?――曹洞宗はなぜ「SDGs債」を購入したのか



[法律・税金相談]
法律相談… 橋口玲(弁護士)・伯母治之(弁護士)
質問1 寺院が檀家の埋葬許可証を紛失したらどうすべきか。罰せられるのか
質問2 御朱印や拝観料で多くの硬貨の支払いは断っても法的に許されるのか

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 布施収入が減り給与が未払いだが税務署への届け出はどうすべきですか
質問2 無料のお寺子ども食堂を1食100円に変えたら税務署は課税しますか






 [好評連載]

 住職リーダーズダイジェスト〔6〕
 
「周知と信じていた日本史も検証すればどんでん返し!?――『日本史サイエンス』播田安弘著」
  野生司祐宏
(浄土真宗本願寺派實相寺住職)


 お寺のためならばなんだってやりたい記〔8〕
 
「直葬の不幸に苦しむ人々にお寺がしてあげられること」
  長谷雄蓮華
(浄土宗大法寺住職)


 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔36〕
 
「介護には認知症という言葉に囚われ個別性を忘れる罠がある」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔90〕
 
「単立宗教法人において住職が不在となった場合はどうなるのか」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 色即是空の科学事始め〔197〕
 
 「問う国権主義か民権主義か――私は『わが国』という言葉が嫌いです」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(定価2,530円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔46〕
 「長寿に欠かせない動脈硬化を防ぐために北の海の魚を」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今からの宗教酔眼千里眼〔107〕
 
「日本人と現代仏教の位相(107)――日本における宗教と政治(2)」
  島薗進
(東京大学名誉教授・日本臨床宗教師会会長)


 78億人の宗教トレンド〔148〕
 「フランシスコ教皇がカナダで謝罪して明らかになった先住民虐待」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔84〕
 「仏教行事にもかかわるお天道さま」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(定価2,420円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
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 露の団姫のお笑い仏教寄席〔89〕
 「置かれた場所で咲きなさいという名言が解ったコロナ羅漢!?」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)

 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(定価1,870円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「100年先も保護したいと思う絶滅寸前民俗とは」


 在俗の説法者〔243〕 「なぜ増えるのか自衛官からの相談」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(定価1,980円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(定価 各1,572円)、第4集(定価2,200円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 既刊好評 
 本欄連載を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(定価2,090円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(定価1,870円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 好評連載 生き物たちの生と死に学ぶ〔10〕 「蚊が吸血鬼と化すわけ」
  稲垣栄洋
(静岡大学農学部教授)


 住職のための今月のことば
 
「プラチナ・ジュビリーとは何か」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(定価3,190円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔66〕 「不動明王を説法に」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(定価4,730円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔286〕 「誰かが君を必ず見ているんだ」
  峯岸正典
(曹洞宗寺院東堂)


 いまどきマンガ説法〔123〕 「QR地獄」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)

 新刊大好評! 
 この連載を元にした書籍『―だれでも自由に使える(著作権フリー)―マンガde仏教111キーワード』が大好評です。保護司で福祉活動家の住職による絵と文のひとコマ漫画説法。日常語になった仏教語から最新の流行語まで111作品は誰でも自由無償で利用可能です。 <詳細を見る>







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