3月号画像
A5判・202頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2022年3月号の主な内容 (Vol.572)

[今月号の特集]

ゆうちょも大銀行も硬貨の預け入れ有料化にお寺も大憤慨!
大手銀行が続々と硬貨の取り扱い手数料を求め始めて、大問題になっている。お賽銭を預けても、托鉢での募金を銀行経由で慈善事業に寄付しても、そのたびに銀行に何割か持っていかれるのだから、お寺だって看過できない。浄財を金融機関に奪われる事態に、寺院には何ができるだろうか。



納骨堂が自然災害で潰れたら復旧費用はお寺の責任か
納骨堂を運営する寺院が最も気にするのはその全体の維持費だ。それに加えて、もし自然災害で納骨堂が被災したらどうなるのかではないか。遺骨の損傷もあり得る。ではそうした修復の責任は誰にあるのか。お寺だけに課されることなのか。



貸した土地は戻ってくるのか? 地主の寺院と賃借人が争う注目の勝訴判決
支払いの遅滞を理由に50年前に賃貸した土地の明け渡しを求めた裁判で、地主である寺側の訴えに対し、賃借人は先代から相続した長期にわたる契約は有効と主張。そう簡単には戻ってこない賃借地をめぐる判決の鍵は「信頼関係」だった。



クラウドファンディングという新たな勧進で寺院興隆と問題
ネットのサイトを通じ、不特定多数に支援を募るクラウドファンディングを「現代の勧進」として活用するお寺が増えている。昨今は寄付集めにとどまらず、宣伝効果を目的に使うところもある。実際を取材した。



10大宗派調査 宗派の住職や寺族や檀信徒を讃える褒賞制度現状比較
在職年数や伽藍復興などの功績を讃える褒賞制度はどの宗派にもある。住職や寺族たちの励みになるし、篤信の檀信徒への感謝に活用するお寺も少なくない。だが、近年はかつてほど周知されていないとの声も聞く。宗派によっては意外な功労章もあるのだ。10大宗派の褒賞制度と実際を取材した。



僧侶の減少に対して宗派はどんな対策を行っているのか(2)
この4半世紀で10宗派の教師総数が1割以上も減少したとのデータを前月号で見た。どの宗派にとっても教線の維持には布教伝道の要である僧侶育成は最重点課題である。とはいえ、その方針や具体策は様々だ。各宗派における実際の取り組みを総覧しよう(10宗派全比較表付き)。



何のためにいかに「御開帳」なのかと成功実践に学ぶ
御開帳はただ周期的に開扉していればよいというものではないだろう。ましてやコロナ禍で開催すべきか迷う時にどう対処すればよいか。御開帳もさまざまに工夫の余地があることを教えてくれる6つのケースからその実際を見よう。



住職ルポ 母国の混迷を悲しむ在日ミャンマー人に寄り添う女性住職の慈しみ
ここに紹介するのは今まさに国中が動乱にあるミャンマーから日本にやってきた人々と共に歩む女性住職のルポルタージュ。きわめて困難な難民申請に尽力し、さらにパゴダまで建立した。愛知県名古屋市の日蓮宗住職の国を超える道心は粉骨砕身。
 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(定価2,200円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>

 第2弾も大好評! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第2弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(定価2,200円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>



新連載 霊的現象を経験したという人々に対し宗教者はいかに向き合えばいいのか(2)…高橋原(東北大学大学院文学研究科死生学・実践宗教学教授)
「肉親を亡くし葬儀をする者としない者のグリーフケアの実際」

直葬とか「0(ゼロ)葬」という言葉だけでなく、コロナ禍で葬儀を行わない向きが増えているのかもしれない。かといって、肉親を亡くした遺族へのグリーフケアの必要性を否定する者はいないだろう。こうした状況に関して、今まさに筆者が実際に経験した0葬を踏まえて、問題の所在を学びたい。



誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔39〕…遠藤卓也(『未来の住職塾』講師)
「お寺との縁を深める動画サービスの役割」 対論…菅原晃全(東京都・浄土真宗本願寺派徳淨寺住職)
松本紹圭のテンプルゼミ(25)「宗祖法要を誰もが誰をも弔える場に」

 新刊発売! 
 この連載を元にした単行本『みんなに喜ばれるお寺33実践集―これからの寺院コンセプト』(定価2,530円)を出版しました!コロナ禍の今、お寺はいかにすればいいかと憂慮する住職が増えています。未来にもつなぐために奮闘し、現状を好転させた全国各宗派33カ寺の奮闘に学ぶ実践集です。 <詳細を見る>



人は死んだらどこへ行けばいいのか(17)
「古代の神の棲む聖地が中世にこの世の浄土になりえたのはなぜか」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

今でも聖地とされる日本列島の山々には仏教を想起させる名前が付されているケースが多い。それはなぜなのかといえば、そこに浄土があるからにほかならないと、かつての人々は信じていた。その例証として仙台は経ヶ峰を訪ねる。
 新刊好評発売中! 
 東北大学大学院・佐藤弘夫教授の本誌連載の単行本『人は死んだらどこへ行けばいいのか――現代の彼岸を歩く』(定価2,420円)がたちまち大好評です。人は死ねば消えてなくなるとした民族は存在しない。だが今、お墓を捨てる日本人が増えたのはなぜか。日本思想史の泰斗が列島の霊場多数を踏査した圧倒的結論とは?古代から今日に至る「他界観」激変史年表も必見。 <詳細を見る>



僧侶が見る近代における仏教者の実相(11)
「幕末における京都で薩摩藩の活動を支えた禅僧の活躍とその思惑と評価」…髙橋秀慧(宗教史研究者)




最重要課題連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(25)…川又俊則(鈴鹿大学教授/宗教社会学者)
「ヤングケアラーの実態調査の厳しい結果から寺院にもできることはあるか」

家族の面倒や日常的に家事に携わる中学生や高校生が相当数にのぼることがやっと明らかになりつつある。ヤングケアラーの存在だ。これまで注目されてこなかっただけに事態は深刻。この問題に寺院はいかにかかわれるのか考えよう。



葬送の習俗が揺らいでいる深層にあるもの〔31〕…山田慎也(国立歴史民俗博物館教授)
「白木位牌と紙位牌とがある喪主による位牌分けの役割」

家の人が死ねば家の仏壇にはその位牌が祀られ、家の先祖祭祀の象徴となる。それが一般的とされているようだが、実はそれとは異なる習俗がある。位牌分けだ。仏壇に祀るのは喪家だけの位牌ではない。それはなぜなのか。



連載[寺院・住職に直言・提言する]
あさのあつこ (作家) … 「風景のこと」
辺見庸 (作家) … 「墓場と接吻――『神の皮肉な笑い』を聞きながら」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、定価2,530円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した、気鋭の宗教学者・吉田尚文による第一級研究書『五井昌久の思想と生涯――現代の彼岸を歩く』(定価4,180円)が好評発売中です。富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは一体何か。 <詳細を見る>



誌上セミナーやればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔59〕
「ネットテクノロジーにお寺が冷静かつ有益に付き合う心構え」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

AI、アバター、そしてメタバースとインターネットのテクノロジーは日進月歩。これに乗せられたり、乗りたいと思う寺院もあるが、後悔する向きもある。それでは、どのように心得てこうしたテクノロジーに向き合えばよいのか。



初めての人に仏教を説くために最新版仏教文化基礎講座〔131〕
「小乗仏教と大乗仏教の目指す目的は違うというのは誤りな訳」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 既刊大好評! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第1~4巻が好評発売中です(ともに定価2,640円)。
<第1巻の詳細> <第2巻の詳細> <第3巻の詳細> <第4巻の詳細>



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔105〕
「いま問われている葬儀に僧侶を招く意義」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教葬儀レス社会――人生百年の生老病死』(定価2,530円)が大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔71〕
「障害者の身になれば人を殺しかねないとされる福祉とは何か」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●本尊も本堂も庫裡も焼失して住職が即座にしたこと堅く誓ったこと――「花の寺」として名高い東京都の真言宗豊山派寺院の大災害にめげぬ決意表明
●情報拡散を制御できなくなるネット社会対応――曹洞宗「ソーシャルメディア利用ガイドライン」の全文



[法律・税金相談]
法律相談… 伯母治之(弁護士)・本間久雄(弁護士)
質問1 お寺の山林に不法投棄されたごみで子供が喘息になったと抗議された
質問2 住職の意にそわない法類を変えたいが本人も宗派も了承してくれない

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 収益事業とは知らずに運営するお寺のカフェの税金を過去に遡って申告可能ですか
質問2 消費税の「インボイス制度」が始まるとお寺にどのような影響があるでしょうか






 [好評連載]

 お寺のためならばなんだってやりたい記〔2〕
 
「なにがなくても行きたいお寺にするにはなにが必要か」
  長谷雄蓮華
(浄土宗大法寺住職)


 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔29〕
 
「ケアはスタッフだけでなく家族も社会も参加するのがいい訳」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 本当の創価学会問題〔117〕
 
「日蓮正宗から破門され30年が経ったいま創価学会が本尊とするのは一体何か」
  段勲
(ジャーナリスト)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔85〕
 
「日本で僧侶になる外国人や、外国人が寺院住職になるための法的制約」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 色即是空の科学事始め〔190〕
 
 「核兵器保有国共同宣言の訳――今回の5カ国声明で明らかになった日本政府の欺瞞」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(定価2,530円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔39〕
 「日本人に感染者も死者も少ないわけが分かってきた」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今からの宗教酔眼千里眼〔100〕
 
「日本人と現代仏教の位相(100)――近代仏教とは何か(20)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 78億人の宗教トレンド〔141〕
 「民主化運動のデモの隊列から消えた若い僧侶たちはいまどこに」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔105〕
 「河合隼雄著『宗教と科学の接点』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔78〕
 「禅林と深い縁のある念仏踊り」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(定価2,420円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
<詳細を見る>



 露の団姫のお笑い仏教寄席〔82〕
 「『お父さん、霊柩車の乗り心地はどお?』とそばで初めて涙がでたのです」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)

 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(定価1,870円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「通りすがりの人々にも仏縁の種をまくために」


 在俗の説法者〔236〕 「私はだまされないから」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(定価1,980円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(定価 各1,572円)、第4集(定価2,200円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 既刊好評 
 本欄連載を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(定価2,090円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(定価1,870円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 新連載 生き物たちの生と死に学ぶ〔3〕 「捨てられるシャケ弁当」
  稲垣栄洋
(静岡大学農学部教授)


 住職のための今月のことば
 
「『成長』から『持続・継続』へ」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(定価3,190円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔59〕 「地蔵菩薩を説法に(1)」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(定価4,730円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔279〕 「正直だけでは苦労する」
  天野こうゆう
(高野山真言宗住職)


 いまどきマンガ説法〔116〕 「お彼岸」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)

 最新刊予告! 
 この連載を元にした書籍『―だれでも自由に使える(著作権フリー)―マンガde仏教111キーワード』をこの3月22日に出版いたします!







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