8月号画像
A5判・204頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2021年8月号の主な内容 (Vol.565)

[今月号の特集]

寺院檀信徒に波及している共同墓地の経営危機とは何か
地域の先祖が眠る共同墓地は全国に約7万4000カ所。宗教法人経営の墓地を上回る数だ。だがこの20年余で3万カ所が消えた。共同墓地をめぐるトラブルも多発し、お寺も頭を悩ます事態が増えている。何が起きているのか。



社会福祉事業の失敗で寺院も住職も陥った憂慮すべき険悪事件の訳
「見通しが甘かった」とは住職本人も認めている。それでも寺領の全てが奪われ、代表役員も俗人名に変更されようとしていると聞けば耳を疑う。大阪市の古刹として知られる元・東寺真言宗寺院は目下、登記簿上の寺領所有者を詐欺で刑事告訴し、裁判も多数争っているのだ。争いの実態と問題を取材した。



住職は今どんな車にどのような理由で乗っているのか? これから乗りたい車は何か?
7月号では「住職はどのような車に乗るのがふさわしいのか」を考えた。葬儀や法要に出仕するために、多くの住職にとって自動車は欠かせない。地方の寺院ではなおさらだ。では実際に住職方は今、どんな車に乗り、どのような理由からその車を選んだのか。本誌は全国の住職と寺族にアンケート調査を実施した。



戦後からすでに76年を迎えた今、寺院がなすべきことは何か
終戦から76年を経て、戦争体験者が減少していくのは致し方ないことだ。とはいえ、戦災の記憶は絶対に風化させてはならないし、コロナ禍で行政による大規模な追悼行事が憚られるなかだからこそ、お寺に期待する声はますます高まっている。戦争の痕跡が残るお寺は、寺院そのものが戦禍の記録でもある。寺院や宗派の様々な取り組みを取材した。



QRコードの活用でお寺のために何ができるか? その実践特集
日常生活のあらゆる場面で見られるようになったQRコード。二次元で、誰でも手軽に大量の情報発信ができるツールだが、お寺でも積極的に活用するところが増えている。コロナでその動きが加速したところもあるようだ。デジタル時代の新たな寺院伝道の本当の効果とは!?



お線香の煙が喘息を悪化させるという病理研究の波紋
お線香の煙が充満している部屋は健康に良くなさそうと薄々感じてはいた。その煙が喘息患者に及ぼす影響を大学の研究機関が科学的に証明したのだ。檀信徒にお線香の功徳を説く立場の住職はどう対処すればよいか。研究者と線香業者、そして住職に取材した。



都心で参詣者を増やす美術家住職ならではの御朱印布教の醍醐味
東京都葛飾区の真言宗豊山派寺院で毎月の縁日に授与される手描きの御朱印が人気を呼んでいる。現代美術家でもある住職が1枚に3~4時間もかけて季節の花や尊像を描くのは、誰もが気軽に来てくれるお寺にしたいという思いからだった。
 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(定価2,200円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>

 第2弾も大好評! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第2弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(定価2,200円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>



お寺のための住職にしかできないスゴい出版活動特集
7月号に続き、住職が出版した書籍を紹介する。今回はお寺の歴史をまとめた4冊だ。登場する栃木県・曹洞宗寺院、富山県・浄土真宗本願寺派寺院ほか全4カ寺は、いずれも長く地域に存続してきたお寺だから、寺史は同地の歴史に直結する。住職が真摯に手がける出版活動はそのまま地域貢献となるものだ。



第16回本誌「住職関心事アンケート」結果(4)
5月号からお送りしている「住職関心事アンケート」結果報告の最終回は、住職が2020年に読んだ中で印象に残った本を紹介する。日頃の研鑽の様子が窺われるバラエティに富んだタイトルが並んだ。



新連載 若者の宗教観から解る仏教の未来(1)…碧海寿広(武蔵野大学准教授/宗教学者)
「『教団嫌いの神秘好き』とされる若者に仏教はどう向き合えばいいのか」

1996年以降に生まれた「Z世代」にとって宗教とかお寺はどんな存在なのか気になる。何しろ彼らこそ未来の仏教の担い手だからだ――新進気鋭宗教学者のリポート第1回。



曹洞宗過疎地寺院振興対策室の報告(2)約1万4500カ寺の現況から見えること
「過疎地寺院を支援するために宗門が実施していること」…曹洞宗過疎地寺院振興対策室

曹洞宗において過疎地にある寺院は約4500カ寺で全体の3割を超える。宗門として過疎地寺院のどのような問題に焦点を当てて支援を行っているのかを見ることにしよう。



人は死んだらどこへ行けばいいのか(10)
「近代に向かい世のために死した者をヒトガミと崇めたのはなぜか」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

「ヒトガミ」の系譜は古代に始まり、とりわけ近世、そして今日に及ぶ。なぜ世のために命を落とした者をカミと崇めるのか。そこに国民国家への道もあった。
 新刊好評発売中! 
 東北大学大学院・佐藤弘夫教授の本誌連載の単行本『人は死んだらどこへ行けばいいのか――現代の彼岸を歩く』(定価2,420円)がたちまち大好評です。人は死ねば消えてなくなるとした民族は存在しない。だが今、お墓を捨てる日本人が増えたのはなぜか。日本思想史の泰斗が列島の霊場多数を踏査した圧倒的結論とは?古代から今日に至る「他界観」激変史年表も必見。 <詳細を見る>



最重要課題連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(19)…川又俊則(鈴鹿大学教授/宗教社会学者)
「日本人の年齢にまつわる習俗で分かる生と死への意識はいかに変化したか」

高齢者が集えば健康の話はもとより、年齢や近づく最期についての話題が多くなるものだろう。日本人が作り出した長寿祝いやお悔やみの習俗を見直そう。



僧侶が見る近代における仏教者の実相(4)
「外国の脅威に揺れた幕末に様々な排仏論が主張された理由と実態と影響」…髙橋秀慧(宗教史研究者)

欧米列強の圧力による強い社会不安から外国を敵視する風潮が高まると、幕藩に擁護されてきた仏教への対応も大きく変わる。その代表である排仏論の中身と実態は何なのか。



葬送の習俗が揺らいでいる深層にあるもの〔26〕…山田慎也(国立歴史民俗博物館教授)
「お盆の時期も期間も地域により異なるのはなぜか」

盆行事の時期とその期間が今日も地域によってかなり異なっている理由は、明治の改暦行政で太陰暦が廃止されたのが大きな要因ではあるが、それだけではないという。



新連載 なんたって女性住職の言い分ほんねの記(3)
「教師資格取得のため子を持つ身で入行した我が身に起きたこと」…田邉木蓮(日蓮宗宗会議員/妙経寺住職)

信行道場に入って1週間、大粒の涙が止まらずお題目が声に出ない、そこで母が言っていたことを思い出した。「苦しい時は仏さまに試されているだけだから……」。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)〔66〕
「なるほど戦争というのもこうして始まるのかと思ってしまった」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




連載[寺院・住職に直言・提言する]
森村泰昌 (美術家) … 「ゲイジュツ、ブッダ、ファン・ゴッホ」
真山 仁 (小説家) … 「今こそお寺の発信力を」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、定価2,530円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した、気鋭の宗教学者・吉田尚文による第一級研究書『五井昌久の思想と生涯――現代の彼岸を歩く』(定価4,180円)が好評発売中です。富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは一体何か。 <詳細を見る>



誌上セミナーやればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔52〕
「数十年は続く多死社会で業界も生き残るもの淘汰されるもの」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

緊急事態宣言下でも開催されたエンディング産業展。新規参入業者に対して厳しい声もあるが、むしろ供養を知らない技術者と技術を持たないお坊さんとは相性の良い組み合わせに思える。



初めての人に仏教を説くために最新版仏教文化基礎講座〔124〕
「仏物と僧物とで分かる布施を受けた物は誰のものになるのか」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 既刊大好評! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』第1~4巻が好評発売中です(ともに定価2,640円)。
<第1巻の詳細> <第2巻の詳細> <第3巻の詳細> <新刊・第4巻の詳細>



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔98〕
「安心を与えるための宗教か奪うための宗教か」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教葬儀レス社会――人生百年の生老病死』(定価2,530円)が大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔64〕
「医療的ケア児支援法がなぜ今国会で成立したか実情の理解を」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●仮死状態から生還し、なお病床にもめげず住職が思い立った地域福祉――茨城県・真言宗豊山派住職コロナ闘病中のすごい英断
●死刑廃止の絵画展に出した『国家殺人』の帰趨――真宗大谷派があの林死刑囚になぜ訴えられたのか?



[今月のグラビア]
思わず取り込まれる掲示板QRコード




[法律・税金相談]
法律相談… 伯母治之(弁護士)・長谷川正浩(弁護士)
質問1 老住職が養子で弟子の副住職に思わしくない扱いを受けているが…
質問2 戦後亡き住職が独断で困窮檀家に貸した寺有地を返してもらいたい

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 お寺に2台の自動車は税務上認められないと追徴されたが正しいですか
質問2 寺院用に市販の会計ソフトを導入したいが絶対失敗しない方法は何か?






 [好評連載]

 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔32〕…遠藤卓也(『未来の住職塾』講師)
 
「オンラインでもお寺の縁側行事にできるに」 対論…三宅教道・千空(愛知県・浄土真宗本願寺派教西寺住職・坊守)
 松本紹圭のテンプルゼミ(18)「お寺の営みを社会的処方として」



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔22〕
 
「認知症になられても命の終え方には人それぞれの人生がある」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 色即是空の科学事始め〔183〕
 
 「専門家の意見は誰のためか――人間の命の問題にかかわる科学者の使命」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(定価2,530円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔32〕
 「臨終までの1週間に起こりやすい重大な容態の変化」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今からの宗教酔眼千里眼〔93〕
 
「日本人と現代仏教の位相(93)――近代仏教とは何か(13)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔134〕
 「イスラエルとパレスチナ 旧式ロケット弾と最新鋭空爆が戦う出口なき民族国家の戦争の訳」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔99〕
 「菊池寛著『マスク』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔71〕
 「お盆と盆踊りの原像を探る」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(定価2,420円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
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 露の団姫のお笑い仏教寄席〔75〕
 「抜苦与楽のお寺こと道心寺開山ならではの2ウェイ本堂って?」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)
 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(定価1,870円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「なぜ世界一の成功者になれたのかが分かる!?」


 在俗の説法者〔229〕 「反戦でなく非戦を叫ぶ」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(定価1,980円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(定価 各1,572円)、第4集(定価2,200円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔133〕 「仏力さまお不思議さま」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(定価2,090円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(定価1,870円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「参籠から参詣、参拝へと……」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(定価3,190円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔52〕 「観音菩薩を説法に」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(定価4,730円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔272〕 「執着し尽くす」
  天野こうゆう
(高野山真言宗住職)


 いまどきマンガ説法〔109〕 「オートマ地獄」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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