12月号画像
A5判・204頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2020年12月号の主な内容 (Vol.557)

[今月号の特集]

晋山より難しいといわれる住職を上手に引退する方法
住職は終身。そう考えるご住職は多い。一方で、次代の変化にはお寺の中にも世代交代が必須という声もある。しかし身分保障も収入も一切なくなるとしたら人生100年時代に不安この上ない。どうすべきか。


行政から許可を得ずに永代供養墓を建てた墓埋法違反事件の波紋
墓地経営には行政の許可が必要だ。ところが、「昔ここにあったことにすれば、みなし墓地として許可申請は不要だ」とある業者は寺院に説明したという。だが行政は寺院に墓埋法違反を指摘して遺骨の撤去と原状回復を求める事件が起きた。すべての寺院に関連する永代供養墓建立の盲点とは何か。


住職辞任と宗派離脱の有効性が問われた司法判断
「放漫経営の責任を取って住職自ら辞任を申し出られた」と主張する寺院に対し、愛媛県の元浄土宗寺院の元住職は「僧籍のない責任役員に仕組まれたことでもある」と反論する。司法はどう判断するのか。



コロナ禍で年末年始の行事にお寺はどう対応すべきか
国内でも新型コロナウイルスの感染者が再び急増し、死者も増えた。とはいえ、GoToキャンペーンの影響もあって人の往来は回復しつつある。この状況下でお寺は年末年始の行事にどう取り組むべきか。それぞれの立場を住職方に取材した。



今年の除夜の鐘行事はどうするのか? お寺に聞いてみました
お寺によっては1年で一番人が集まる行事だろう。特に、普段お寺に来ない若者も進んで参加するのが除夜の鐘。今年は3密を避けるため、例年とは違う対応をとるお寺もある。全国の住職のアイデアを紹介しよう。



GoToキャンペーンに事業者登録したらお寺は助かるのか予断は許さず
外出自粛のために予約キャンセルが相次ぎ苦境にあえぐ宿坊寺院が、GoToキャンペーンにかける期待は大きい。その反面、感染拡大につながる不安もあって政府に対する批判も耳にする。はたしてGoToはお寺にとって有益なのか迷惑なのか、登録寺院と登録しない寺院に聞いた。



建築基準法の改正告示で伽藍の瓦屋根がピンチ?
近年、大型台風による屋根被害が凄まじいが、ここについに国が動き出した。今年12月、国土交通省は半世紀ぶりに瓦屋根の施工基準を見直すというのだ。当然、お寺にも関係するはずだが、まさか我が寺が危険な屋根になってしまうことがあるのか。



感動ルポ ベッドサイドで30年にわたって患者を看取り続ける住職の先駆的献身
30年前、鹿児島市で何の後ろ盾もなく自らの手で医療と連携する道を切り開いた浄土真宗本願寺派住職がいる。臨床現場で実践を重ね、終末期の患者とその家族に寄り添い続けてきた。そして分かったのがグリーフケアとしての仏事の役割という。その実践とは……。



住職ルポ 文化の違いを認め合える共生社会の実現を目指す住職の懸命
日本には現在、約293万人の外国籍の人々が暮らすが、果たしてすべての人々に住みよい社会といえるだろうか。島根県出雲市の浄土真宗本願寺派寺院住職は、差別や偏見のない社会づくりに邁進する。
 新刊刊行! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本化する第二弾『だれだっておどろく! こんなにもすばらしい10人の住職』(本体価格2,000円)が発売たちまち大好評! 500人余が安楽に暮らせる老人ホームを育てる住職、性同一性障害を乗り越えた住職、毎月3000軒以上に寺報を手配りする住職、ローカル線無人駅をお寺にして人々の憩いの場にする住職など、その営みは今お寺で起きている事実が瞭然と分かる感動集です。 <詳細を見る>

 好評増刷! 
 本誌に毎号掲載している「住職ルポ」を単行本とした『みんなに知ってほしい――日本のものすごい10人の住職』(本体価格2,000円)が大好評! 貧窮者のために1日も欠かさず炊き出しを行う山寺の住職や、参拝ポイントカードや檀家出資の太陽光発電を成功させた住職、檀家ゼロから1000軒余の駆け込み寺に発展させた住職など、各地で奮闘する10人の住職の迫真のルポルタージュです。 <詳細を見る>



集中連載 寺院後継者の何が問題なのか(2)
「後継者の有無は寺院の立地や規模によって変わる事実から学ぶべきこと」…澤城邦生(曹洞宗総合研究センター研究員)

寺院後継者がいるかいないかは各寺の事情により異なるのは当然である。しかし1万4500カ寺のデータを分析すると一つの傾向が見えてきた。それは地域や寺院規模での格差であり、東日本と西日本では異なる様相を呈している。



新連載 人は死んだらどこへ行けばいいのか(2)
「古代の人々にとって洞窟が生と死をつなぐ境界だったとしたら……」…佐藤弘夫(東北大学大学院教授)

人は死んだらどこへ行くのかという問いは、まさに人間の歴史と同じ長きにわたって問われてきたことだろう。日本列島のそこかしこにその問いの答えの痕跡があるかもしれない。たとえば各地にある洞窟や岩屋に何が見えるだろうか。



集中連載 人生100年時代の宗教指導者の長い老後問題(12)…川又俊則(鈴鹿大学副学長/宗教社会学者)
「後期高齢者が非血縁の前期高齢者に住職を譲る時代になった今が問うこと」

住職の世襲が普通になった現在でも住職の血縁が滞りなく継職するお寺は大半ではない。宗派の統計からは見えないこともあろう。とりわけ80代、90代の住職が60代の他人に譲るケースも少なくない。そこから何を学ぶべきか。



今につづく近世の寺院経営史実(11)…田中洋平(淑徳大学人文学部准教授)
「無住になった寺院に対し檀家や村は何をしたのか史料を読み解く」

人口減少が寺院を疲弊させた事実を前号で見た。それでは無住になってしまったお寺はそのまま捨てられたのかといえばそうではないらしい。檀家は僧侶の派遣を願い出たり、寺地を管理してお寺を守ったという。それはなぜなのか。



好評連載 日日是薩婆訶(にちにちこれそわか)〔61〕
「国は国民が翼賛的になるのを承知で経済をまわそうとしている!?」…玄侑宗久(臨済宗妙心寺派住職/作家)




連載[寺院・住職に直言・提言する]
重松清 (作家) … 「新しい時代の弔い方」
土井善晴 (料理研究家) … 「一汁一菜は念仏でもある」


 絶賛大人気! 
 本誌好評連載中の「寺院・住職に直言・提言する」より25話を厳選、収録した単行本『各界第一人者25人による今こそお寺に言いたいこと』(興山舎『月刊住職』編、本体価格2,300円)がたちまち大好評です。元首相、作家、俳優、ジャーナリストなど各界の著名人25人による寺院住職への忌憚なき意見・提言・随想は住職のみならず在家の人にもぜひ読んでほしい! <詳細を見る>



 いま、売れてます 
 富士山山頂や原爆ドーム、バチカン、エジプトのピラミッド前、全国の市役所、公園、学校、観光名所、街角、神社教会、それに各宗の寺院にも建っている「世界人類が平和でありますように」とは何か。世界194カ所に20万あまりのポールを建立した五井昌久の宗教と人生を学術的に初めて解明した第一級研究書。 <詳細を見る>



四苦八苦に応える臨床仏教ケアスタディ〔6〕…谷山洋三(東北大学大学院准教授、真宗大谷派僧侶)
「認知症になった親のために故郷に帰って来るという檀家への対応」

都会で活躍する勤め人も故郷に親も縁者もいるだろう。それに菩提寺も。年が経てば当然そんなことが気になる人がいる。わけても老親が一人暮らしになったり認知症になればなおさらだ。そんな檀家に住職の言葉は大切に違いない。



誌上セミナー やればできる! 寺院活性化のためのケーススタディ〔45〕
「感染の恐怖を煽るより僧侶は仏教的な生き方を説いてほしい」…堀内克彦(宿坊研究会代表)

新型コロナウイルスの感染拡大から300余日が経つ。誰もが試行錯誤から対処の仕方を模索している。ワクチンはまだだが、そうした中、これからお寺はどうしたらよいか考えたい。



連載ドキュメント 新米住職のワーキングプア記〔40〕
「お寺のことを全く知ろうとしない人たちがお寺を困らせている」…水月昭道(浄土真宗本願寺派住職)




初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔116〕
「初めは邪見であった常楽我浄が正見に逆転したのはなぜか」…鈴木隆泰(山口県立大学教授・寺院住職)

 大増刷! 
 日本印度学仏教学会賞受賞者・鈴木隆泰教授の本誌連載の単行本『ここにしかない原典最新研究による本当の仏教』 第1巻―お釈迦さまはなぜ出家し、いかに覚ったか(本体価格2,400円)を大増刷しました。第1巻は、王子シッダールタ誕生から釈尊の覚りへの道、さらにサンガの発展までを詳述。大増刷ロングセラーです。また既刊の第2巻第3巻(ともに本体価格2,400円)も大好評。第2巻は釈尊の説法で重要な女性の出家や死後世界、そしてアングリマーラの殺人、提婆達多の釈尊殺害計画の全貌が分かる内容。第3巻は提婆達多の破僧説話の結末、コーサラ国の波斯匿王への釈尊の教誡を通して、布施の果報、四摂事の真実、ヴェーダの宗教と仏教の違い、六師外道の沙門の教えなど重要教説ばかり。第4巻近日発売予定。



現代日本の宗教最前線の状況と問題〔90〕
「迷惑をかけないという人生観でいいのか」…櫻井義秀(北海道大学教授・宗教社会学者)
 新刊刊行 
 本誌連載の櫻井義秀教授の単行本『これからの仏教 葬儀レス社会 人生百年の生老病死』(本体価格2,300円)がたちまち大好評です! 新型コロナウイルス以後、葬儀をしたくてもできない時代が来るかもしれない。そのとき仏教は人々の苦に寄り添えるのか。寺院住職のニューノーマルが問われる必読書。 <詳細を見る>



障害者を快く迎えるお寺にしよう〔56〕
「障害者や高齢者が生活するために政治がきわめて重要なわけ」…野沢和弘(毎日新聞客員編集委員)




[ショートルポ]
●サッカー場なみに広い境内地に投棄された土砂廃棄物が河川に流出した寺院責任――静岡県伊豆市から損害賠償請求で提訴されそうな単立宗教法人とは何か
●ホームページを作れば葬儀の申し込みが増えるという話に乗せられて――「騙されたかも」との読者の話から取材して分かったこと




[法律・税金相談]
法律相談… 長谷川正浩(弁護士)・本間久雄(弁護士)
質問1 檀家総会や責任役員会が葬儀の布施額を決めたが経営逼迫でも従うべきなのか
質問2 無縁墓も改葬して墓地の区画を整備したいが反対者がいたらどうすればいいか

税金相談… 河村照円(税理士・行政書士・寺院住職)
質問1 未だ収束しない新型コロナウイルスに寺院への税制優遇措置はありますか
質問2 住職の退職金に「ドル建て生命保険」を勧められたが入っても大丈夫ですか






 [好評連載]

 誌上講座・今からこれから未来の仏教ラボ〔24〕…松本紹圭(『未来の住職塾』塾長)
 
「副住職の活動が行政をも動かしている訳」 対論…河口智賢(山梨県曹洞宗耕雲院副住職)
 松本紹圭のテンプルゼミ(10)「協生農法とネットワーク理論に学ぶ」



 認知症高齢者と共に歩む僧侶如実記〔14〕
 
「認知症の人と介護者とでは見る世界は同じではないという理解」
  日髙明
(社会福祉士/浄土真宗本願寺派僧侶)


 本当の創価学会問題〔105〕
 
「財務と称する会員の寄付金が年1000億円ともいわれる90年にわたる負の遺産」
  段勲
(ジャーナリスト)


 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔209〕
 「ドイツ人住職の引退の話をテレビで知り癒されて」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 色即是空の科学事始め〔175〕
 
 「敵基地攻撃力の目的は何か――今や『敵に撃たれる前にこちらが先に撃つべし』の恐怖」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)

 既刊好評 
 本誌連載を単行本とした『人間だけでは生きられない―科学者として東京オリンピックに反対します』(本体価格2,300円)が各界より大注目です。「年をとると一日が速く過ぎるわけ」「放射線被曝限度量は誰が決めるのか」など、日本を代表する宇宙物理学者による最新科学情報の厳選70話を収録。 <詳細を見る>



 臨終医しか知らない大事な話〔24〕
 「他人事でない逼迫するターミナルステージの経済学」
  志賀貢
(内科医/医学博士)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔72〕
 「お寺にも関わるテレワーク問題」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所長教授)


 今からの宗教酔眼千里眼〔85〕
 
「日本人と現代仏教の位相(85)――近代仏教とは何か(5)」
  島薗進
(上智大学教授・日本臨床宗教師会会長)


 70億人の宗教トレンド〔126〕
 「ムハンマド風刺画で再び自由フランスに宗教冒?の嵐が吹くか」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 古今東西名著万巻のススメ〔92〕
 「水上勉著『一休・正三・白隠』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会元会長・日本宗教学会元理事)


 コラム 盆踊り全国漫遊記〔63〕
 「地酒で知るお寺と盆踊りと」
  柳田尚也
(湘南盆踊り研究会代表)



[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 既刊好評 
 本欄掲載を元にした、井上ウィマラ(日本仏教心理学会会長)著『子育てから看取りまでの臨床スピリチュアルケア』(本体価格2200円)が大好評です! 家族の問題や肉親の死に心をいためる人々をケアする人にこそ救いが必要な現代、臨床仏教スピリチュアルケアの第一人者による事実に即したケアの方法と効果を記す厳選50話。僧侶やカウンセラー、看護介護者、ケアワーカー、セラピストなどの専門職にこそ必読の実践書。
 
<詳細を見る>



 露の団姫のお笑い仏教寄席〔67〕
 「たまには真面目なこともと、思わず力んだ五島列島巡りって」
  露の団姫
(つゆのまるこ、落語家)
 既刊好評 
 本欄掲載のとっておきの35話を書籍にした『みんなを幸せにする話し方――露の団姫の仏っちゃけお笑い問答』(本体価格1700円)が、大好評です! 人を和やかにする法話のヒントが満載。どこから読んでも話のネタになる。仏教落語家ならではの話し方で檀信徒へのお説教も面白く伝えられます。笑いこそ法話に不可欠だと誰もがナットクの一冊。
 
<詳細を見る>



 お説教のタネ本「勝つより負ける方が学べるという名言やよし」


 在俗の説法者〔221〕 「ザリガニ先生の涙」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)

 既刊好評 
 この連載を元にした単行本、篠原鋭一著『この世でもっとも大切な話』(本体価格1,800円)が、各方面から大絶賛です。「少年院からの手紙」「風でもいいから会いたい」「原発に引き裂かれたもの」など感動あふれる説法の話材となる30の実話を収録した最高最善のお説教読本です。また、MBSラジオで連続ラジオドラマにもなった、感涙のロングセラー『みんなに読んでほしい本当の話』第1集第2集第3集(本体価格各1,429円)、第4集(本体価格2,000円)も檀信徒や友人へのプレゼントに大好評です。



 生きるとは何か〔125〕 「ベートーヴェンの念仏」
  亀井鑛
(NHK Eテレ「こころの時代」元司会者)

 既刊好評 
 この連載および旧連載「伝承説話の智慧」を元にした落語と仏教説話満載の単行本、亀井鑛著『だれでもできる大往生』(本体価格1,900円)、面白くてためになる落語名作をまとめた『落語で大往生』(本体価格1,700円)がいずれも大好評。住職の法話の教本として、また人生に悩む檀信徒への施本に最適です。



 住職のための今月のことば
 
「ホームレスと四門出遊」
  稲垣真澄
(産経新聞元編集委員・ジャーナリスト・僧侶)

 既刊好評 
 この連載を元にした稲垣真澄著『いつでも法話ができる現代布教キーワード必ず説きたい176話』(本体価格2,900円)が大好評。「TPP」「ゼロ葬・直葬・墓じまい」「ドローン」など現代を読み解くキーワード176を14のジャンルに分け、キーワードごとに見開き2頁で編集。毎日起きる出来事や変化を素早く法話に織り込むための実例集として最良最適。
 
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 すぐ使える法話セミナー〔44〕 「雲の話を説法に」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)

 既刊好評 
 なぜ人の死に仏教がかかわり、僧侶がその導師となれるのか。村越英裕著『すぐに活用できる 全宗派対応 葬儀実践全書』(本体価格4,300円)では、その答えとなる各宗の葬儀次第、戒名法名法号、歎徳文・諷誦文・引導・表白の法語、導師の説法などの全要諦をそのまま使えるように編集。僧侶必読の書。 <詳細を見る>



 法語伝道聖句三昧〔264〕 「自分の生活の平安、閑寂、悠然たる心境が楽しい」
  渡邉照敬
(真言宗智山派住職)


 いまどきマンガ説法〔101〕 「有漏」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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