6月号画像
A5判・206頁・全頁2色刷
(表紙/上村淳之画伯・文化功労者)
2014年6月号の主な内容 (Vol.479)

[今月号の特集]

老朽化が激しい庫裡改築の寄付金が元で寺檀が対立して裁判にもつれた真相
山形県の真宗大谷派寺院は築54年でボロボロの庫裡の改築を計画した。ところが寄付金をめぐり檀家の一部が猛反発。住職を糾弾するビラを多数配り、一人は傷害事件も起こした。さらに住職に不信感を募らせる門徒は帳簿類の閲覧を請求、住職が拒むとついに争いは法廷に持ち込まれた。紛争の現場ルポ。


お盆の棚経の大問題! 続けるかやめるか択一か? 隣りのお寺はどうしているか?
檀信徒の家々に住職がお経をあげて廻るお盆の棚経シーズンが今年もやって来た。この時期ばかりは日頃仏事に縁遠い檀家でも「お経をあげてほしい」と頼みに来る。だが昨今は様々な事情から棚経の継続に悩むお寺も増えているという。隣りのお寺はどうしているか? 全国の住職に棚経の現状とホンネを聞いた。



10大宗派調査……宗派は賦課金を納めないお寺にどんな対策を講じているか
税金を滞納すれば行政から財産差押通知がやって来るが、お寺が宗門に納めるべき宗費(賦課金)を滞納したらどうなるか。先ごろ、ある教団では宗費未納額が1億7000万円にも達したことが報告され、深刻な問題になっていることが明らかにされた。他の多くの宗派ではどうか。滞納を防ぐためにどんな罰則規定を設けているのかを伝統仏教10大宗派に取材した驚くべき内容。



被災した宮城県で宗教者が見聞した心霊現象を調査して(2)…高橋原(東北大学実践宗教学寄附講座准教授)
仮設住宅で暮らす60代の男性は東日本大震災以後、霊に憑りつかれているという感覚が続いた。相談に乗った曹洞宗住職が位牌の前で般若心経を唱えると、楽になったという。20代女性は「身体の中にいろいろな人の霊が憑りついて苦しい」という。住職はどのようにして彼女の憑依を解消したのか。「霊」に悩む人々に宗教者ができることとは何か。



離檀者や異教徒に寺院墓地の使用を断れるか…本間久雄(弁護士)
いうまでもなく寺院墓地はその寺院の宗旨を信奉する檀家のためにある。ところが平成24年2月の宇都宮地裁判決は浄土真宗本願寺派寺院に対し、「創価学会員が行う無典礼方式による遺骨の埋蔵を拒否してはならない」と判示した。従来、最高裁含む判例は基本的に寺院の典礼権を認めていた。なぜこんなひどい判決があったのか。本当に寺院の典礼権は今後、認められなくなるのか。判決の波紋と問題と対策。



重要な裁判 国宝の仏画の模写にも著作権は認められるか
国宝仏画の模写は仏画家にとっては欠かせない仕事である。模写仏画集も多数出版されているしお寺の写経会でも使っていよう。だが、模写仏画を再び模写して売り出したらどうなるか。仏画の模写か復原かで争われた著作権侵害訴訟のきわめて大事な判決に学ぼう。



曹洞宗檀信徒意識調査報告書で明らかになった事実
仏事離れが進む今、檀信徒はお寺や住職に対してどう思っているのか。今の住職に満足しているのか。全国約1万4000カ寺を擁する曹洞宗が、約785万人檀信徒の本当の思いを知るために行った最新大規模調査で明らかになった意外な結果とは。



参詣者を迎える「寺標」のすばらしい創意工夫 7カ寺のオリジナル寺標ルポ
山号や寺号を彫った「寺標」はお寺の看板といえるだけによいものを作りたい。そこで愛知県・臨済宗妙心寺派善住禅寺、岐阜県・臨済宗妙心寺派大智寺、臨済宗妙心寺派乙津寺、東京都・天台宗大圓寺、日蓮宗真了寺、大阪府・高野山真言宗総持寺、京都府・律宗別格本山壬生寺のオリジナリティ溢れる寺標を紹介しよう。石職人によりよい寺標作りのコツも取材した。



人の死後荼毘に付されるまでにかかわる職業が増えているわけ
納棺師、湯灌師、エンバーマー、看取り士。いずれも遺体にかかわる職業だが、いまこうした専門家が葬儀現場で急速に増えているという。なぜなのか。増加の背景、それぞれの遺体処理の詳しい手順、費用、遺族のニーズなどを取材した。



参詣者の少ない寂しげなお寺を人々の拠点に盛り上げた住職に刻字と仏行あり
カッター1本で板に字を彫る刻字の会をお寺で30年近く続ける住職がいる。三重県尾鷲市、日蓮宗妙長寺の青木健斉住職だ。28歳で檀家50軒のお寺に入って、懸命な布教活動のおかげで、地域になくてはならないお寺になった。その全てをルポ。



「お盆玉」って知っていますか? お寺でも使えるかな
「お盆玉」という言葉をご存じだろうか。耳慣れない響きだが「お年玉」みたいではある。そこで一体、何なのかを取材した。



近ごろお線香が値上がりしているって本当か
お線香の原料の沈香や伽羅、白檀などの高騰が著しい。お線香の値上げに踏み切ったメーカーもある。何が原因なのか。線香業界に取材をすると興味深い事実が見えてきた。



第9回本誌「住職関心事アンケート」結果(1)
毎年恒例、本誌「住職アンケート」の結果を今号から発表する。初回は「葬儀の読経の中に『初七日』も入れてほしいと頼まれたことはあるか」と「葬儀や法要の『お布施の額』にこだわるか」の二問。人々の意識の変化に住職はどう対応するのか、注目すべき答えが寄せられている。



好評連載 宗派そして宗派の最高議決機関で論議されていることは寺院や住職のためなのか、チェックしよう
【臨済宗妙心寺派】宗門と正眼短期大学が連携して行う熟年出家支援の甘くない実情
【日蓮宗】全仏教系大学が注目する身延山大学の大学評価「適格認定」の価値
【真言宗御室派】宗会における宗会議員の質問で分かる宗門が向き合う一大事と対策



[寺院・住職に直言提言]
田中芳樹 (作家) … 「お坊さんヒーロー列伝」
井波律子 (中国文学者) … 「大いなる生命の流れ」




[ショートルポ]
●宗教法人の8割超に税金「不正蔓延」の報道の真偽●細川護煕元首相自らが描いた水墨画襖絵の大作を臨済宗建仁寺派大本山建仁寺の塔頭・正伝永源院に奉納したわけ●被災した学生のために奨学金を始めた東京・真言宗智山派眞光寺、船岡芳昭住職の志





 [好評連載]

 今にいたる中世の寺院・僧侶や在家その実像〔118〕
 「室町期に天皇の年忌法要をめぐって起きた寺院間抗争」
  井原今朝男
(国立歴史民俗博物館名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授)


 今からの宗教酔眼千里眼〔8〕
 「日本人と現代仏教の位相(8)―震災で見えた伝統仏教の力」
  島薗進
(上智大学教授・宗教学者)


 パーソナルブッディズム〔20〕
 「人様を癒す難しさ」
  小池龍之介
(正現寺住職)


 初めての人に仏教を説くために 最新版仏教文化基礎講座〔38〕
 「殺人鬼アングリマーラが出家者となって起きたこと」
  鈴木隆泰
(山口県立大学教授)


 秘められた祈りの形講座〔106〕
 「昔から超宗派でお寺がお灸の名所になっているわけ」
  豊嶋泰國
(宗教民俗研究者)


 本当の創価学会問題〔37〕
 「課せられた役目や多くの負担に創価学会員は全く疑問を感じていないのか」

  段勲
(ジャーナリスト)


 現代日本の宗教最前線の状況と問題〔21〕
 「中国のチベット仏教政策は何をもたらしたか」
  櫻井義秀
(北海道大学教授/宗教社会学者)


 今こそ宗教と法律の問題新講座〔14〕
 「受刑者に許される宗教上の行為」
  櫻井圀郎
(宗教法および宗教経営研究所所長教授)


 つっぱり和尚骨山日記〔186〕
 
 「たかがタケノコされどタケノコ命(いのち)で日が暮れてやっと書けた切ない伝道句とは」
  髙橋芳照
(高野山真言宗住職)


 なんたって寺族の言い分ほんねの記〔140〕
 「仏の子にとってもお寺に休日なんてありません!?」
  鏡島眞理子
(曹洞宗住職夫人)


 いまさら師匠に聞けないこと〔30〕
 「尼になりたいと言われたら!?」
  仙田陽高
(真言宗豊山派住職)


 古今東西名著万巻のススメ〔32〕
 「ルース・ベネディクト『菊と刀』を読む」
  芹川博通
(比較思想学会前会長・日本宗教学会評議員)


 色即是空の科学事始め〔97〕
 「リニア中央新幹線に異論あり――技術者はただ技術の大型化を図るのではなく……」
  池内了
(総合研究大学院大学名誉教授・宇宙物理学者)


 仏教ことわざよもやま漫歩〔42〕
 「鶴の林」
  勝崎裕彦
(大正大学学長・浄土宗住職)


 住職のための今月のことば
 「中国の教会」
  稲垣真澄
(ジャーナリスト)


 70億人の宗教トレンド〔50〕
 「総選挙で分かったインドネシアのイスラムパワー低落後の新展開」
  荒木重雄
(アジア社会研究者・社会環境学会理事長)


 法律相談… 平松和也(弁護士)・ 橋口玲(弁護士)
  質問1 認知症の前住職の介護をしてくれた妻への手当は相続財産の不当利得か
  質問2 礼拝建物として登記した葬儀会館が倉庫になったが登記の抹消は必要か


 税金相談… 実藤秀志(公認会計士・税理士)
  質問1 収益事業の職を退職する住職にどう退職金を出せば税が有利になりますか
  質問2 お寺の行事や余興でのくじ引きや公営賭博の損得に税は課税されますか





[別冊付録](12ページ) ●毎号「法話特集」の別冊が付きます。



 お説教のタネ本「ビジネスマンも学んでいる孫子の兵法とは?」


 在俗の説法者〔143〕 「急ぐことないのよ」
  篠原鋭一
(曹洞宗住職・自殺防止ネットワーク「風」代表)


 生きるとは何か〔47〕 「根元からの目違い」
  亀井鑛
(NHKEテレ「こころの時代」元司会者)


 スピリチュアルケア講座〔58〕 「悲しみを希望にかえて」
  井上ウィマラ
(高野山大学教授)


 仏教儀礼入門〔146〕 「再び『坐法』について」
  多田孝正
(天台学会元会長・大正大学名誉教授)


 そもそもお葬式セミナー〔134〕 「寺院葬の実践方法」
  村越英裕
(臨済宗妙心寺派住職・イラストライター)


 法語伝道聖句三昧〔186〕 「大切なものは目には見えない」
  峯岸正典
(曹洞宗住職)


 いまどきマンガ説法〔23〕 「虚仮」
  佐々木正祥
(真宗佛光寺派住職)






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